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【60歳以上の再雇用時に知っておきたい】社会保険「同日得喪」ってなに?(2026/2/17)

60歳以上の社員が定年を迎え、再雇用される場面でよく出てくる手続きに「同日得喪(どうじつとくそう)」というものがあります。

一見、聞き慣れない言葉ですが、再雇用や給与の大幅な減額があったときに社会保険の手続きとして有効な選択肢となる場合があります。

この記事では、「同日得喪」とは何か、そのメリット・デメリット、具体的な場面などをわかりやすく解説します。


「同日得喪」とは?

文字どおり「同じ日に社会保険を喪失し、再び取得する手続き」のことを言います。

たとえば、60歳で定年退職後、同じ会社で再雇用される場合に、退職日と入社日が同じになることがあります。この場合、保険の資格としては一度喪失させて再取得させる、という対応を取ることができます。

本来であれば月額変更届で保険料を変更しますが、再雇用により給与が10万円〜20万円など大幅に下がる場合は、「同日得喪」の手続きを行うことで、すぐに保険料を下げることができます。


どんなときに使うの?

このような条件がそろったときに、事業所側と労働者の合意の上で「同日得喪」の手続きを選ぶことが可能です。

基本的には「資格喪失届」と「資格取得届」を同日に出す必要があります。適用可否や具体的な方法は事前に年金事務所等に確認を。


メリット

社会保険料がすぐに下がる

月額変更届を使うと、標準報酬月額の見直しは3カ月後の定時決定や随時改定まで待たなければなりません。

一方、同日得喪にすると、その月から保険料が下がるため、本人・事業主ともに負担軽減になります。


デメリット・注意点

健康保険証の番号が変わる

一度資格を喪失するため、健康保険証の番号が変わります。病院などで再登録が必要になることがあります。

年金受給額に影響する場合がある

再雇用後に在職老齢年金の支給停止基準額を下回ると、年金が増えることもあります。

傷病手当金に影響があることも

再雇用後間もなく病気やケガで休職し、傷病手当金を受給する場合には標準報酬月額が低く設定されているため、給付額も少なくなる可能性があります。

ただしこれは、「再雇用後すぐに傷病手当金を受ける」という偶発的なケースに限られます。


どちらの手続きを選ぶべきか?

ケースバイケースではありますが、以下のような判断基準があります:

状況

手続きの選択

再雇用後の給与があまり下がらない

月額変更届

再雇用後の給与が大きく下がる(例:30万円→20万円)

同日得喪の検討

傷病手当金の利用予定がある

月額変更届のほうが安心

健康保険証の番号変更を避けたい

月額変更届が無難


まとめ

「同日得喪」は、60歳以降の再雇用において社会保険料負担を早期に軽減する有効な方法です。

ただし、資格確認書の再発行や年金・給付制度への影響など、デメリットもあるため慎重な判断が必要です。

希望される方や制度を詳しく知りたい場合は、当事務所までお気軽にご相談ください。状況に応じた最適な手続きをご案内いたします。


🔗【参考:日本年金機構のQ&Aページ】
60歳以上再雇用者の同日得喪について

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