人が増えたのに、なぜか非効率…?チームのやる気を引き出す“リンゲルマン効果”対策とは(2026/6/12)
会社の中でこんなこと、起きていませんか?
- ・チームで仕事をしているのに、なぜか進みが遅い
- ・会議になると、誰も意見を言わなくなる
- ・いつも同じ人だけが頑張っていて、他の人は受け身
こうした現象の裏には、「リンゲルマン効果」という心理的な影響があるかもしれません。
今回は、この「リンゲルマン効果」とは何か、そしてどう対策すればいいのかを、わかりやすくご紹介します。
■ リンゲルマン効果って何?
リンゲルマン効果とは、「集団で作業をすると、1人あたりのやる気や力が下がってしまう現象」のことです。
これは100年以上前にフランスのリンゲルマンさんが行った、綱引きの実験でわかりました。
- ・1人で綱を引いたとき → 全力で引っ張る
- ・2人で引くと → 1人あたりの力が約93%に
- ・8人で引くと → 1人あたりの力が約半分に!
つまり、「みんなでやっているから、自分がサボってもバレないだろう」という気持ちが働いてしまうんですね。
これが、チームの力を下げる原因になります。
■ 中小企業でもよくあるリンゲルマン効果
リンゲルマン効果は、大企業だけの話ではありません。
人数の少ない中小企業でも、以下のような場面でよく見られます。
- ・誰がやるか決まっていない業務が放置される
- ・チームでの作業なのに、一部の人だけが忙しい
- ・会議や朝礼で、誰も発言しない
- ・「指示がないと動けない人」が増えてきた
このような状況が続くと、頑張っている人のモチベーションも下がってしまいます。
■ リンゲルマン効果が起きる原因
この効果が起きる背景には、主に次のような要素があります。
① 役割や責任がはっきりしていない
「この仕事は誰がやるのか」が曖昧だと、
「自分がやらなくても誰かがやるだろう」と考える人が出てきます。
② 成果が見えにくく、評価されない
頑張っても評価されない職場では、
「言われたことだけやればいいや」と考えるようになります。
③ チーム全体での目的意識が弱い
「なぜこの仕事をしているのか」が共有されていないと、
やらされ感だけが強くなり、自主的に動こうという気持ちが薄れていきます。
■ どう対策すればいいの?
それでは、リンゲルマン効果を防ぐにはどうすればいいのでしょうか?
ポイントは、「誰が・何を・どこまでやるのか」を見える化し、
頑張っている人をしっかり評価する仕組みをつくることです。
① 役割と責任の見える化
- ・業務ごとに担当者を決める(名前で割り当てる)
- ・タスクの進捗を一覧で共有する
- ・会議で「○○さん、これはお願いできますか?」と明確に依頼する
こうすることで、誰が何をすべきかがはっきりし、
「誰かがやるだろう」がなくなります。
② 自主性を評価する制度をつくる
「言われたことだけやっている人」と
「自ら考えて動いた人」の評価が同じでは、やる気は続きません。
例えばこんな視点で評価してみてください:
|
評価されにくい例 |
評価されるべき例 |
|
毎日遅くまで残業している |
限られた時間で成果を出している |
|
指示通りにしか動かない |
自ら提案して行動している |
|
雰囲気で頑張っているように見える |
チームの成果に貢献する行動ができている |
評価制度は、社員の行動を変える“スイッチ”になります。
③ 小さなチームで責任と自由を与える
4人程度の小チームに分けて、
リーダーに裁量を持たせたり、週に1回だけ簡単な報告タイムを設けるのもおすすめです。
- ・チームで目標を共有する
- ・成果をお互いに認め合う
- ・自分の役割に責任を持てる空気をつくる
これだけでも、「誰かがやるだろう」が減り、
チーム全体の動きが良くなります。
■ 制度でチームを変えるという選択
リンゲルマン効果は、人の心理が原因なので、
「頑張れ」と言ってもなかなか変わりません。
だからこそ、「制度」や「ルール」で対策することが大切です。
- ・評価制度を見直す
- ・タスク管理の仕組みを導入する
- ・人を責めるのではなく、仕組みで支える
こうした取り組みをすることで、
社員全員が前向きに動く組織に近づいていきます。
■ まとめ
リンゲルマン効果は、人数が多くても少なくても起こりうる現象です。
でも、放置していると、頑張っている人が損をする組織になってしまいます。
- ・役割分担をはっきりさせる
- ・自主的な行動を評価する
- ・小さなチームで責任を持たせる
これらの対策を進めることで、
「自分ごととして動ける社員」が増え、会社全体が元気になります。
制度や仕組みを変えて、チームの空気を変えてみませんか?
評価制度やチーム運営にお困りの方は綾部事務所までご相談ください。
